皮膚は大切な排泄器官、コーティングは危険

100年前に40歳代だった日本人の平均寿命が、今の80歳代になった原因を、ほとんどの人は薬品や延命治療のお陰だと考えています。確かにそれは大きな一因ですが、あまり注目されていないのは、衛生環境の改善という点です。

昔は屋外トイレ（厠：かわや）というものがあり、不便なためにトイレに行くのが億劫になり、我慢できなくなるまではなるべく行かないという習慣ができてしまっていました。当然、体内の毒素は溜まる一方になり、多くの人が30〜40代で全身性疾患を訴えていました。

腎臓が失調して尿毒症になると、他の器官には排出できない物質が残ってしまいます。これが続けば体内毒素の生産が死を招くことになります。

解毒というと普通は腸や腎臓、肝臓のことだけを考えますが、皮膚は腸と腎臓に次ぐ、第二の排泄器官です。

全身をすっぽり包む5メートル四方のには、計200万個の汗腺があります。これらの汗腺は絶えることなく、血液から水分、塩分、老廃物を引き出しています。

汗腺から毒素を排泄することで皮膚は人間の大切な生命を守っています。

常識では考えられないかもしれませんが、毎日誰でも使用しているシャンプー、石鹸、化粧品は、ちゃんとすすいで落としたつもりでも基材（原料）が人間の最大の排泄器官である皮膚を覆って汗腺を閉じてしまってます。その上、浸透性のある化学物質が体内に侵入し蓄積されていきます。

すると人間の皮膚は生命を守るために化学物質を排泄しようとします。その皮膚の毒素排泄の過程の姿が様々な皮膚疾患として表れてくるのです。

ですから、様々な皮膚疾患などは皮膚が人間の生命を守ろうとして戦っている証しなのです。ここで保湿クリームなどを塗ると、一時的に治ったように見えるかもしれませんが、実は毒を体内に押し込めているだけです。

それはトイレに行かずに我慢しているのと同様、健康を害しています。こういった不自然な行為を続けると蓄積された毒素が様々な症状として表れてきます。大事なことは皮膚をコーティングすることなく、排泄をスムーズにすることです。


人間とは本来入れるのではなく、出して美しく健康になる生物です。年をとってからでは遅いのです。もう一度、自分の身体に行われている日常生活を見直してみましょう。身体の一部が警告を発しているかもしれません

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